スローペースのダービー

昨日の日本ダービーは、NHKマイル勝ち馬ダノンシャンティが骨折回避で残念でしたが、ヴィクトワールピサペルーサの二強対決が注目を集め、12万人の大観衆の中レースがおこなわれました。東京競馬場へ行きましたが、最近のダービーデーの中では一番混雑していたように思います。

レースはペルーサが出遅れる波乱の幕開け。シャインがハナを主張するかと思いましたが、ウイリアムズ騎乗のアリゼオが先頭へ。3番手にコスモファントムゲシュタルトヴィクトワールピサはその後ろのインコースエイシンフラッシュローズキングダムはその後方の外で待機。出負けしたペルーサは無理せず後方三番手。1000m通過が61.6秒と遅い流れで向こう正面では1F13秒台のラップが続き、馬群が一団に。

4角から各馬が仕掛けましたが、ヴィクトワールピサは前が少し壁に。その後方でスムーズな競馬をしていたローズキングダムが馬場のいいところを突き抜けて先頭へ。その内にいたエイシンフラッシュが満を持して追い出すと、併せ馬の形になって最後はエイシンフラッシュが前に出てゴール。エイシンフラッシュが第77回日本ダービーを制覇しました。2着は一旦先頭に立った2歳チャンピオンのローズキングダム。3着は人気のヴィクトワールピサペルーサは出負けして流れに乗れずに6着惨敗でした。

画像



勝ったエイシンフラッシュ皐月賞3着からにも関わらず、7番人気と低評価でしたが、内田博幸騎手の手綱にこたえて快勝しました。パドックで毛艶はピカピカでしたし、明らかに休み明けの皐月賞を叩いて調子を上げていたように思います。内田騎手の位置取りも完璧でした。馬の特性を生かして追い出しを我慢したのも素晴らしい騎乗でしたね。今年は落馬負傷して万全の状態ではないレースが続きましたが、ここで来ました。

画像



一方、敗れたローズキングダムは2歳チャンプに意地を見せました。後藤騎手の積極的な騎乗もこの馬に合っていたようですね。3着ヴィクトワールピサは4角までは絶好の手応えでしたが、直線で少し前が詰まったのと、前が開けてからも皐月賞のような瞬発力は出せませんでした。4着ゲシュタルトはあわやの競馬、力をつけています。5着ルーラーシップは一瞬いい脚を使いましたが、勝つまではいきませんでした。ペルーサはいいところなく完敗の内容、ヒルノダムールも同じく完敗でした。どちらもまだまだ成長過程のようでこれからに注目です。

古馬重賞についても回顧。まずは土曜日の金鯱賞アーネストリーが休み明けのハンデをモノともせず、逃げるドリームサンデーをかわして快勝しました。少しもたついたのは休み明けの影響だと思いますが、安定したレース内容は成長をうかがわせます。次走の宝塚記念でも好走できると思います。3着は追い込んだスマートギアナムラクレセントアクシオンの人気馬はともに伸びきれずに惨敗でした。

もう一つはダービーデーの最終レース、目黒記念。このレースもダービー同様、超スローペースの展開。結局、逃げたイケドラゴンを最後にコパノジングーが抜きさって初重賞制覇でした。コパノジングーは近走は安定して走れていましが、ここでも十分通用する競馬を見せてくれました。まだまだ成長しそうですね。イケドラゴンは丸山騎手の好騎乗が光りました。新潟で大活躍していたように腕を上げています。注目の騎手ですね。ミッキーペトラは逃げずに惨敗。ウイリアムズ騎手は思い切って逃げた方がよかったように思います。一番人気トップカミングはスタートで寄られて伸びきれず、難しい馬ですね。アルナスラインは昨年の宝塚記念以来の競馬でしたが、直線は流石に厳しくなりましたが、一度叩いて馬が変わってくると思います。次走に注目です。

今年もダービーが終わりました。今日からは来年のダービー馬を探す日々が続きます。来年も良いレースを期待しましょう。