執念の勝利

天皇賞は雨が心配されましたが、なんとか馬場はもちこたえて見ごたえのあるレースになりました。

レースはコスモヘレノスを追いかける形でトゥザグローリーが最初の直線で先頭に立つ予想外の展開に。ナムラクレセントマイネルキッツローズキングダムも早めの競馬で3角からの下りで一気に先頭に。ここから前の集団が一杯になって、直線にかけていたヒルノダムールが突き抜けて、外から追ってきたエイシンフラッシュをおさえて先頭ゴール、初G1制覇を果たしました。3着は前で粘ったナムラクレセント。マイネツキッツが6着、ローズキングダムは伸びずに11着、人気のトゥザグローリーは13着惨敗でした。

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勝ったヒルノダムールはクラシック候補と言われながら、三冠レースは全て惜敗。大阪杯で久々の勝利もハナ差と人気を落としていました。しかし、鞍上藤田騎手は馬の力を的確に判断し、折り合いに専念することで、この出入りの厳しいレースを制しました。馬の力、厩舎の努力、そして藤田の執念が勝利を手にしたということでしょう。素直に拍手を送ります。この馬の適正距離は決してステイヤーではなく、中距離2000m前後であることは間違いないはず。秋に向けて充実してくれば、さらにいい競馬ができると思います。

2着エイシンフラッシュもいい競馬をしましたね。外を回した分届きませんでしたが、復調は間違いないですね。ダービー馬の意地にかけてリベンジして欲しいです。一方、人気のトゥザグローリーローズキングダムはともに道中かかってしまったのが、敗因でしょう。このスローペースでどう折り合うかがポイントのレースでしたが、弱点が出てしまいました。もっとも、2騎ともに本調子ではなかったようですし、馬場や風も影響したと思います。

土曜の青葉賞は安藤勝ウインバリアシオンが快勝。ショウナンパルフェは早めに先頭に立ちましたが、距離でしょうか。人気のトーセンレーヴは位置取りが悪く3着で権利が取れず。このレースはレベルは疑問でダービーには直結しないと思います。