ハーツクライ引退

ジャパンカップで10着に惨敗したハーツクライ有馬記念には出走せずにこのまま引退する模様です。レース前にノド鳴りであることを明らかにした橋口調教師が判断したのですから仕方ないですが残念です。ジャパンカップ前は調教も抜群でしたし、当日のパドックの気配も昨年以上の感じでした。この状態での敗戦だったので、ノドの影響はかなりあったように思います。


ハーツクライは3歳の1月に京都でデビュー。2戦目できさらぎ賞に挑戦し3着、皐月賞TRの若葉Sを勝ってクラシック路線へ。皐月賞こそ惨敗しましたが、京都新聞杯で圧勝、そしてダービーではキングカメハメハの2着と健闘しました。秋は神戸新聞杯で3着したものの、続く菊花賞、JC、有馬記念と敗戦。4歳は大阪杯で2着、宝塚記念スイープトウショウの2着と勝ちきれないまでもいいレースはしていました。


変わってきたのは4歳秋のルメール騎手とのコンビからです。秋の天皇賞は展開が不向きで6着でしたが、ジャパンカップでは後方から鋭い伸びを見せてアルカセットの2着と大健闘しました。そして続く有馬記念ではあの無敗の三冠馬ディープインパクト相手に先行してそのまま押し切り初G1タイトルを獲得しました。


5歳になってからは海外に挑戦し、春はドバイシーマクラシックで外国馬相手に逃げ切り勝ち。7月にはキングジョージ&クイーンエリザベスⅡ世&DSに出走し、当時の最強馬ハリケーンランの3着と健闘しました。今回のジャパンカップは凱旋レースだったんですが、残念な結果でした。


この馬の印象は、力はありますが若い頃はレース展開に左右される馬でした。ルメール騎手とコンビを組んだあたりから馬も成長していたのか、先行できるようになったのが良かったと思います。種牡馬になってからも父サンデーサイレンスの勝負強さと母アイリッシュダンスのキレで良い子を出すことでしょう。今から楽しみです。


ハーツクライ_JC